
はじめに:米国株インデックス投資が人気の理由
「投資は怖い」「何から始めればいいか分からない」
そんな人でも始めやすいのが米国株インデックス投資です。
S&P500や米国株式市場全体に連動するインデックスファンドやETFに投資するだけで、アップルやマイクロソフト、アマゾン、テスラなど世界を代表する企業の株主になれます。
特に米国は長期的に人口もGDPも成長を続けており、インデックス投資の魅力が高まっています。
VOOとVTIの基本情報と特徴
米国株インデックス投資の代表格が「VOO」と「VTI」です。
- VOO(Vanguard S&P 500 ETF)
米国の代表的株価指数「S&P500」に連動。アップル、マイクロソフト、エヌビディアなど米国の大型株500社に投資。 - VTI(Vanguard Total Stock Market ETF)
米国株式市場ほぼ全体に投資。大型株だけでなく中小型株まで含まれるため、約4,000銘柄に分散。
イメージ:
VOO = トップ500社に集中投資
VTI = ほぼ全社に投資して米国市場そのものを丸ごと買う

具体例:両ETFの主な構成銘柄
例えば、VOO・VTIの上位構成銘柄はほぼ同じです。
順位 | 銘柄 | 比率(VOO) | 比率(VTI) |
---|---|---|---|
1 | Apple | 約7% | 約6.5% |
2 | Microsoft | 約6.5% | 約6.0% |
3 | NVIDIA | 約5% | 約4.7% |
4 | Amazon | 約3.5% | 約3.3% |
5 | Meta Platforms | 約2.3% | 約2.2% |
※2024年末時点のデータ。VTIはVOOに比べて小型株が含まれる分、上位銘柄比率はやや低め。
過去10年のパフォーマンス比較
- VOO:年平均リターン 約11〜12%
- VTI:年平均リターン 約11〜12%
VTIは小型株を含むため、好景気時にはやや高いリターンを出すこともありますが、リーマンショックやコロナショックのような暴落局面では下落幅がVOOより大きくなる傾向があります。
経費率と配当利回り
どちらも超低コストで、長期投資に適しています。
- 経費率:VOO・VTIともに0.03%
- 配当利回り:VOO 1.4〜1.6%、VTI 1.3〜1.5%(ややVOOが高い)
投資シミュレーション:毎月5万円×20年
毎月5万円を20年間積み立て、年率6%で運用した場合のシミュレーションです。
年 | 累計投資額 | 評価額(6%運用) |
---|---|---|
5年 | 300万円 | 約350万円 |
10年 | 600万円 | 約810万円 |
15年 | 900万円 | 約1,450万円 |
20年 | 1,200万円 | 約2,000万円 |
複利の力で、後半になるほど資産の増え方が加速することが分かります。
投資家体験談
30代会社員(男性)
「2020年からVTIを積立しています。コロナショックの時は含み損になり不安でしたが、売らずに積立を続けた結果、今はプラス50%近い含み益です。小型株が含まれている分、将来の伸びしろに期待しています。」
40代会社員(女性)
「私はVOO派。やっぱり大型株中心のほうが安心感があります。値動きが少しマイルドなので、暴落時も落ち着いて積立を続けられます。」
このように、性格やリスク許容度によって選択は変わります。
初心者が避けるべき罠
- 短期売買:インデックス投資は長期前提。3〜5年の短期では結果が安定しない。
- 一括投資でタイミングを狙う:ドルコスト平均法で淡々と積立が基本。
- VOOとVTIを両方買って重複投資:結果的にほぼ同じになり、管理が面倒になる。
結論:どっちを買う?
- 安定重視・暴落時も心穏やかでいたい → VOO
- 米国市場全体を丸ごと買いたい・成長ポテンシャル重視 → VTI
どちらを選んでも、米国経済の成長を取り込めることに変わりはありません。
重要なのは「長期・積立・分散」を続けることです。
行動への一歩
- 証券口座を開設(SBI・楽天・マネックスなど)
- VOOまたはVTI、あるいは投資信託版(SBI・Vシリーズなど)を選択
- 毎月積立設定を行い、20年以上淡々と継続