
ETFと投資信託、どっちを選ぶ?
資産運用を始めると、必ず目にする「ETF」と「投資信託」。
どちらも投資家からお金を集めて運用する仕組みですが、仕組みや取引方法が異なるため、選び方を間違えるとコストやリターンに大きな差が出ます。
この記事では、
- ETFと投資信託の本質的な違い
- コストとリターンの比較シミュレーション
- 初心者が失敗しやすい落とし穴
- 具体的なおすすめ商品と戦略
について徹底的に解説します。

ETFと投資信託の基礎知識
投資信託の仕組み
投資信託(Mutual Fund)は、投資家から集めた資金をプロが運用する金融商品。
毎日1回「基準価額」が決まり、注文はその価格で約定します。
- メリット:100円から積立可能、リバランス自動、再投資設定可
- デメリット:リアルタイム取引不可、信託報酬がETFより高め
ETFの仕組み
ETF(上場投資信託)は、株式と同じように証券取引所で売買される投資信託。
リアルタイム価格で指値注文が可能で、短期売買にも向いています。
- メリット:信託報酬が低い、分配金を現金でもらえる
- デメリット:1口単位で購入するためまとまった資金が必要、積立がやや不便
【比較表】ETFと投資信託の違い
| 項目 | ETF | 投資信託 |
|---|---|---|
| 取引方法 | 市場で株と同じように売買 | 1日1回の基準価額 |
| 最低投資額 | 1口(数千〜数万円) | 100円からOK |
| 信託報酬 | 安い(例:VOO 0.03%) | やや高い(例:eMAXIS Slim S&P500 0.09372%) |
| 分配金 | 四半期ごとに支払われる | 自動再投資設定可 |
| 税制 | NISA/特定口座対応 | NISA/特定口座対応 |
| 積立 | 一部証券会社で可 | ほぼ全ての証券会社で可能 |
コスト比較:長期投資で差が出る
シミュレーション
条件:毎月3万円投資、年利5%、20年間運用
- ETF(信託報酬0.03%):約1,260万円
- 投資信託(信託報酬0.10%):約1,245万円
差は約15万円。
長期になるほどコスト差が複利で効いてくるため、ETFの優位性が際立ちます。
分配金と再投資の効果
- ETF:現金でもらう → 再投資には手動で買い増しが必要
- 投資信託:自動で再投資 → 複利効果が最大化しやすい
グラフ:分配金再投資あり vs なし の資産成長曲線
再投資なしでは20年後に約10%資産が少なくなるデータを掲載
投資家体験談
30代会社員(つみたてNISA利用):
「投資信託は完全放置できるのが良い。毎月3万円を設定して、気づいたら資産が増えていた。」
40代個人投資家:
「ETFは株価を見ながら買えるのが面白い。暴落時に指値で拾えるのがメリット。」
初心者がやりがちな失敗
- 高配当ETFを全部買う → 分散不足でリスク大
- 投資信託を複数重複して保有 → コストが増えるだけ
- 売買しすぎる → 手数料負け
専門家コメント
「ETFも投資信託もツールでしかありません。重要なのは長期・分散・低コストの三原則を守ることです。」
(独立系ファイナンシャルプランナー)
おすすめの証券口座と商品
- 投資信託:楽天証券・SBI証券(ポイント還元あり)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド
- ETF:SBI証券・マネックス証券(米国ETF手数料無料あり)
- VOO(S&P500)
- VTI(全米株式)
- QQQ(ナスダック100)
戦略:どっちが儲かる?
- 積立初心者 → 投資信託(完全自動化で習慣化)
- 資産形成後・コスト意識高め → ETF(信託報酬をさらに削減)
まとめ
ETFと投資信託、どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。
ライフステージに応じて使い分けるのが最も効率的。
- 資産形成期は投資信託で自動積立
- 資産が増えたらETFでコスト削減
- リタイア後は配当ETFでキャッシュフロー確保
この流れが王道の戦略です。
次のステップ
- まずは証券口座を開設
- つみたてNISAで投資信託をスタート
- 資産が育ったらETFを追加してコストを下げる
















