
スポーツカーのボンネットを開けると、エンジンが現れる。
そう思ってポルシェ718ボクスターを見ると、少し驚くかもしれません。前側にあるのは、荷物を入れるスペースです。
しかも、後ろにも荷室があります。
「屋根が開くスポーツカーなのに、トランクが2つ?」。今回は、走りの数字をいったん置いて、718ボクスターの荷物の置き場所を見てみましょう。
エンジンが前にないから、前側を荷室に使える
718ボクスターは、エンジンを車体の中央寄り、座席の後方に配置するミッドシップのスポーツカーです。
ポルシェジャパンの公式ページでも、ミッドシップの設計によって、2つのラゲッジコンパートメントを備えると紹介されています。
前にエンジンを置く車とは、中身の配置が違うんですね。
外から見れば低く伸びたボンネットですが、開けると荷物の収納場所になる。この意外性は、車に詳しくない人にも伝わりやすい面白さです。
前150L、後ろ125Lという仕様がある
ポルシェ公式の2017年モデル向け技術資料では、718ボクスターとボクスターSの荷室容量は、前150L、後ろ125Lと記載されています。
単純に足すと275L。ただし、ここで気をつけたいのは、275Lの大きな箱がひとつあるわけではないことです。
前後の荷室は分かれています。
ひとつの大きなスーツケースを入れたい人と、小さなバッグをいくつか積みたい人では、使いやすさの感じ方が変わるでしょう。
なお、この数字は該当資料の仕様です。年式やグレード、販売地域の異なる車まで一律に当てはめず、検討する実車で確認してください。
出典:ポルシェ公式・2017年718ボクスター技術資料(英語PDF)
屋根を開けると、後ろの荷室はどうなる?
オープンカーで気になるのが、畳んだ屋根と荷物の関係です。
ポルシェの718カタログでは、718ボクスターの後部荷室は、屋根を開けても閉めても125Lと説明されています。
「旅行の荷物を積んだら、屋根を開けられなくなった」という心配に関わる部分なので、これはうれしい特徴ですね。
ただし、荷室のふたやルーフを操作するときは、説明書に従ってください。収納できる量の話と、荷物をどこまで高く積めるかは、分けて確認する必要があります。
出典:ポルシェ公式販売サイト掲載・718カタログ(英語PDF)
「何泊できる?」は、バッグの形で変わる
荷室の容量を見ると、「2人で何泊旅行できるの?」と気になりますよね。
でも、それはリットル数だけでは決められません。
同じ量の荷物でも、柔らかいボストンバッグなら形を変えられます。一方、硬いスーツケースは、荷室の開口部や奥行きに合わないと入りません。
購入を考えるなら、普段使うバッグの寸法を控え、販売店に相談して実車で確かめるとよいでしょう。
確認したいのは、次の点です。
● 荷室の入口を通るか
● 置いた状態でふたを正常に閉められるか
● 荷物を無理なく持ち上げて出し入れできるか
● 前後に分けたとき、必要な物を取り出しやすいか
「合計で何L」より、「自分の荷物をどう分けるか」。この目線に変えると、実際の使い方が見えてきます。
旅行だけでなく、いつもの買い物も想像してみよう
憧れの車を見ると、海沿いのドライブや旅行を思い浮かべがちです。
でも、所有した後に多いのは、日常の小さな移動かもしれません。
買い物袋、仕事用のかばん、上着。いつも持ち歩く物をどこへ置くかも、実車を見るときに考えてみてください。
長い物、大きな箱、温度管理が必要な物などは、それぞれ別に検討が必要です。荷室容量だけで、どんな荷物でも積めると判断しないようにしましょう。
スポーツカーの面白さは、荷室にもある
718ボクスターの2つのトランクは、エンジンの置き場所と、日常の使い方がつながっている例です。
「スポーツカーは荷物が積めない」とひとくくりにせず、どこに、どんな形の荷室があるかを見てみる。
すると、速さや外観だけでは分からない工夫に気づけます。
展示車や中古車を見る機会があれば、運転席に座るだけでなく、前後の荷室も見せてもらってください。憧れの車が、自分の暮らしの中で少し具体的に見えてくるかもしれません。
※2026年11月1日時点で公式情報を確認。ガソリンエンジン搭載の718ボクスターを対象としています。容量は引用資料の仕様で、購入可否や実車の装備・状態は販売店へご確認ください。










