S660は屋根を外すと荷物をどこに積む?買う前に知りたい小さなスポーツカーの現実

「天気がいいから、屋根を外してドライブしたい」

ホンダS660なら、そんな休日を想像したくなります。

でも、少し気になることがあります。

外した屋根はどこへしまうのか。そして、その場所に荷物を入れていたらどうなるのか。

実は、この疑問を知ると、S660という車の性格が見えてきます。

今回は、屋根と収納の関係を入り口に、S660を楽しむために考えておきたい使い勝手を解説します。

※2026年10月25日にHondaの公開資料を確認。純正ロールトップを装着した車を中心に説明します。中古車は年式や変更内容によって状態・仕様が異なります。

結論。外した屋根は前へ。荷物は屋根をしまった状態で考える

S660の純正の屋根は、取り外して巻き取れる「ロールトップ」です。

Hondaの説明では、取り外したロールトップは、フロントフード内のユーティリティーボックスに収納できます。

出典:Honda「S660 室内空間」

つまり、屋根を開ける日は、その収納場所を確保する必要があります。

ボックスを荷物入れとして使う前提だけで準備すると、途中で屋根を外したくなったときに困る可能性があります。

「屋根を閉めれば積めるか」だけでなく、「屋根をしまっても荷物が収まるか」を確認することが大切です。

「前にエンジンがないなら、大きな荷室がある」とは限らない

S660は、エンジンを乗員の後方に置くミッドシップの2シーター・オープンスポーツです。

出典:Honda「2015年度 第1四半期事業報告」S660紹介

エンジンが後ろにあると聞くと、前側には広い荷室があるのでは、と期待するかもしれません。

しかし、S660のフロントフード内にあるボックスは、外した屋根の収納場所でもあります。

大きな旅行かばんを積む車と同じ感覚で考えるより、現車で使える空間を確認する方が確実です。

車体の小ささは写真で分かっても、屋根と荷物を同時にどう収めるかまでは、写真だけでは判断しにくいところです。

収納ボックスには、入れる物の注意点もある

ユーティリティーボックスは、空いていれば何でも入れてよい場所ではありません。

Hondaの取扱説明書では、次の点が案内されています。

● 熱に弱い物を入れない

● 水に濡れると困る物を直接入れない

● 壊れやすい物を収納しない

● 最大積載量10kgを超えない

● フタの左右のロックを確実に閉める

エンジン始動中はボックス内が高温になり、水が入るおそれや、振動で収納物が傷むおそれがあるためです。

出典:Honda「S660 取扱説明書」ロールトップ・ユーティリティボックスの注意事項

「小さなバッグが入るから大丈夫」と考える前に、中身も確認しましょう。

カメラなどの精密機器や、温度管理が必要な物の収納先として、安易に当てにしない方がよい場所です。

※実際に使用する車の取扱説明書でも、条件を確認してください。

室内の小物収納はある。でも、旅行バッグとは分けて考えたい

S660の車内にも、収納は用意されています。

Hondaのカタログでは、グローブボックス、コンソールポケット、助手席のシートバックポケットなどが紹介されています。

出典:Honda「S660 収納」

ただ、スマートフォンや小物の置き場と、着替えを入れた旅行バッグの置き場は別です。

購入を考える場合は、次の物をどこへ置くか想像してみてください。

● 財布とスマートフォン

● 飲み物

● 羽織る服

● 普段持ち歩くバッグ

● 外出先で増える荷物

一つずつは小さくても、合わせると収納場所が必要になります。

運転席の足元へ押し込むなど、ペダル操作や視界を妨げる置き方を前提にしないことも大切です。

1人で乗る日と、2人で乗る日は条件が変わる

1人で乗るときは、助手席側も含めて荷物の置き方を考える余地があります。

しかし、助手席に人が乗れば、同じ使い方はできません。

また、助手席に荷物を置く場合も、移動や飛び出しを防ぎ、運転や安全装備に支障がない方法で固定する必要があります。

「1人なら問題なかった」が、そのまま2人の外出にも当てはまるとは限りません。

2人で使う予定なら、実際に2人で座った状態で、バッグの置き場まで確認しましょう。

S660で旅行はできる?日数より「荷物の中身」で考える

旅行ができるかどうかは、泊数だけでは決まりません。

同じ1泊でも、着替えだけの旅行と、大きな撮影機材やアウトドア用品を持つ旅行では、必要な空間が違います。

まずは、次の順に確認してみてください。

1. 乗る人数を決める

2. 屋根を開ける予定があるか考える

3. 必要な荷物を実際にまとめる

4. 屋根を収納した状態で収まるか確かめる

5. 帰りに増える荷物の余裕も考える

荷物が多い場合は、宿泊先へ事前に送るなど、車に積む量を減らす方法もあります。配送条件や受け取りの可否は、利用先へ確認しましょう。

ただし、工夫をすれば必ず積める、という意味ではありません。持ち物を減らしても厳しいなら、その予定では別の移動手段を選ぶ判断も必要です。

中古車を見に行くなら、屋根の脱着まで確認したい

S660は、2022年3月25日に生産を終了しています。

出典:Honda「S660 History」

中古車を検討するときは、販売写真の開放感だけでなく、実際に屋根を扱えるかも確認したいところです。

販売店に相談し、次の点を見せてもらうと判断材料になります。

● 純正ロールトップの有無と状態

● ロックや収納用ストラップの状態

● ユーティリティーボックスとフタの状態

● 屋根の取り外し・取り付け方法

● 雨漏りや関連修理について把握している履歴

社外ルーフなどへ変更されている車は、純正と扱い方が異なる場合があります。

また、見た目だけで雨漏りの有無まで断定はできません。点検内容や保証の範囲も確認してください。

できれば普段のバッグも持参し、販売店の了承を得て、現車で収まりを試してみましょう。

よくある質問

S660の屋根は電動で収納されますか?

純正ロールトップは、取り外して巻き取り、フロントフード内のボックスへ収納する方式です。ボタン操作だけで車体へ格納される方式ではありません。

屋根を家に置いて出発すれば、収納を広く使えますか?

屋根を持たずに出れば、その収納場所は空きます。ただし、急な雨や駐車時の対応が必要になります。外出先で屋根を戻せるよう、携行する使い方を前提に計画する方が備えになります。

ユーティリティーボックスは防水ですか?

Hondaは、水に濡れると困る物を直接入れないよう注意しています。防水の荷室として扱わないでください。

収納が少ないなら、普段使いには向きませんか?

使い方によります。荷物が少ない1人の移動と、2人で大きな買い物をする日では条件が異なります。自分がよく使う場面に当てはめて判断しましょう。

屋根をしまう場所まで知ると、S660の楽しみ方が見えてくる

S660は、屋根を外したときの開放感が魅力の車です。

その一方で、外した屋根の収納と荷物の置き場は、出発前に考えておく必要があります。

何でも積んでから行き先を決めるより、行きたい場所に合わせて荷物を選ぶ。

そんな付き合い方を楽しめるかどうかが、この小さなスポーツカーを選ぶ判断材料になりそうです。

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