
「100%モーター駆動なら、ガソリンはいらないのでは?」
「充電しなくていいなら、バッテリーはどうやって電気をためるの?」
日産ノートのe-POWERを調べて、こんな疑問を持ったことはありませんか。
答えは、タイヤを回すのはモーター、走るための電気をつくるのは主にガソリンエンジンだからです。
e-POWERには、エンジンとモーターの両方が搭載されています。ただし、それぞれの役割を分けて考えると、仕組みは理解しやすくなります。
この記事では、日本仕様のノートe-POWERについて、購入前に知っておきたい5つのポイントを解説します。
※2026年10月24日時点で確認した日産の公開情報に基づきます。装備や制御は年式・仕様によって異なります。
まず結論。e-POWERは「ガソリンで発電し、モーターで走る」
ノートe-POWERでは、エンジンは発電を担当し、タイヤを直接動かす役目はモーターが担います。
発電した電気はバッテリーに蓄えられるほか、直接モーターへ供給されます。
日産は、e-POWERをシリーズハイブリッドに分類しています。つまり、エンジンを積まないバッテリー式電気自動車(BEV)と同じ車ではありません。
購入前には、「何でタイヤを動かすか」と「どこからエネルギーを補給するか」を分けて考えると、混乱しにくくなります。
1.「100%モーター駆動」でもガソリンは必要
e-POWERの「100%モーター駆動」は、タイヤを動かす力についての説明です。
ガソリンを一切使わない、という意味ではありません。
発電用エンジンを動かすためにガソリンが必要なので、給油は行います。日産の公式FAQでも、e-POWER車にはガソリンを給油するよう案内されています。
そのため、維持費を考えるときも「電気で走るから燃料代は不要」と計算しないようにしましょう。
購入候補の価格や燃費、自分の走行距離を確認したうえで、年間の負担を考えることが大切です。
2.充電不要というより「外部充電する機能がない」
ノートe-POWERは、自宅のコンセントや充電スポットにつないで、走行用バッテリーを充電する車ではありません。
日産は、e-POWER車には外部充電機能がないと説明しています。
ここは、プラグインハイブリッド車などと混同しやすい部分です。
「普段はコンセントで充電して、長距離の日だけガソリンを使おう」という使い方はできません。
一方、自宅に充電設備を設けずにモーター駆動の車を検討できることは、選ぶうえでの判断材料になります。
充電設備を用意できるかだけでなく、どんな補給方法を自分が使いやすいと感じるかも考えてみてください。
3.モーターで走っていても、エンジン音はする
「モーター駆動だから、いつでもエンジン音がしない」と思うと、実際に乗ったときに戸惑うかもしれません。
e-POWERは発電用エンジンを積んでいるため、その作動音が聞こえる場面があります。
また、タイヤを直接回すエンジンではないので、エンジンの回転や作動のタイミングが、従来のガソリン車と同じ感覚になるとは限りません。
日産は、ノートの第2世代e-POWERについて、エンジン音を目立たせにくくする制御などを紹介しています。ただし、静粛性への工夫があることと、あらゆる場面で無音であることは別です。
試乗では、加速だけに注目せず、落ち着いて走っているときの車内の音も確認すると、自分に合うか判断しやすくなります。
4.エンジンがあるので、オイル交換も必要
e-POWERは、エンジンのメンテナンスが不要な車ではありません。
ノートE13型についても、日産はエンジンオイルの交換時期や種類を案内しています。
出典:日産FAQ「ノートE13型 エンジンオイル交換時期・交換量・種類」
「モーターで走る車だから、オイル交換はいらない」と思い込まないようにしましょう。
交換の時期や指定油脂は、購入した車のメンテナンスノートやメーカー案内で確認してください。走行距離だけでなく、使用状況に応じた管理も必要です。
中古車を探す場合も、販売価格だけでなく、点検整備の記録や今後必要な整備を確認すると、購入後の費用を考えやすくなります。
5.中古の「ノート」がすべてe-POWERとは限らない
中古車情報でノートを探すときは、車名だけで判断しないことも大切です。
ノートへのe-POWER追加は2016年11月です。それ以前からある車名なので、中古車にはe-POWERではない仕様も含まれます。
出典:日産「ノートにe-POWERを追加」2016年11月2日発表
また、同じe-POWERでも世代や仕様の違いがあります。
メーカーが紹介する現在のノートの機能が、すべての中古車にも備わっているとは限りません。
購入候補が見つかったら、次の点を確認しましょう。
● e-POWER搭載車か
● 年式・型式・グレード
● 2WDか4WDか
● 運転支援装備やカメラの有無
● 点検整備記録と保証内容
「ノートだから同じ」ではなく、購入する一台の仕様を確かめることが大切です。
試乗では「発進」と「アクセルを戻したとき」を確認
仕組みを理解したら、次に確かめたいのは自分との相性です。
メーカーの説明だけでなく、実車で次の場面を確認してみてください。
発進時の反応
アクセルを少し踏んだとき、思ったとおりに発進できるかを確認します。
加速の力強さだけでなく、普段の速度で扱いやすいと感じるかも判断材料です。
アクセルを戻したときの減速感
ノートE13型は、ドライブモードによってアクセルを戻したときの減速感が変わります。
e-Pedal Stepを使う場合も、停止時はブレーキペダルによる操作が必要です。「アクセル操作だけで、どんな状況でも停止・停車を任せられる」と考えないでください。
機能名が似ていても、年式や車種で動作が異なる場合があります。試乗車や購入車に合った説明を受けましょう。
駐車や狭い道での扱いやすさ
動力の仕組みが気に入っても、運転席からの見え方や駐車のしやすさが合うとは限りません。
自宅の駐車場や、いつも使う道路を思い浮かべながら確認してみてください。
よくある質問
ノートe-POWERは電気自動車ですか?
エンジンを積まないBEVとは異なり、発電用ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドです。走行時のタイヤ駆動はモーターが担当します。
自宅に充電設備は必要ですか?
ノートe-POWERの走行用バッテリーを外部充電するための設備は必要ありません。車自体が外部充電に対応していないためです。
高速道路ではエンジンでタイヤを回しますか?
ノートe-POWERは、高速道路でもタイヤを動かすのはモーターです。エンジンは発電を担当します。
燃費がよいなら、必ず購入費用の差を取り戻せますか?
必ずとは言えません。購入価格の差、実際の燃費、走行距離、燃料価格などによって変わります。カタログ燃費だけでなく、自分の使用条件で比較しましょう。
ノート選びは「電気かガソリンか」だけでは決まらない
ノートe-POWERの特徴は、エンジンで発電し、モーターでタイヤを動かすことです。
そのため、給油は必要ですが、外部充電設備は使いません。エンジンの整備も必要です。
仕組みが分かると、「電気で走るのにガソリンを入れる」という疑問も整理できます。
購入を考えるなら、補給方法が生活に合うか、運転感覚が好みに合うか、費用が予算に合うかを実車と見積もりで確かめてみてください。








