更新日:2026年10月20日
「欲しい車が3ナンバーだった。維持費も高くなる?」
「小さなSUVなのに、どうして5ナンバーではないの?」
車選びでナンバープレートの区分が気になる人は少なくないでしょう。
結論からいうと、3ナンバーになっただけで、毎年の自動車税が一律に高くなるわけではありません。自家用乗用車では排気量や初回の新規登録時期、軽減・重課の適用などを確認する必要があります。
一方、車幅が広がると駐車や乗り降りに影響することはあります。税金の仕組みと車の使いやすさを分けて考えるのが、後悔を減らすポイントです。
※この記事では主に、自家用のガソリン乗用車を想定しています。軽自動車、貨物車、特殊な用途の車などは扱いが異なります。
3ナンバーと5ナンバーは何が違う?
いわゆる「3ナンバー」「5ナンバー」は、ナンバープレート上段の分類番号に関係する呼び方です。下段の希望番号を「3」や「5」に選ぶという意味ではありません。
乗用車では、普通乗用車と小型乗用車の区分が関係します。
一般的なガソリンの小型乗用車では、次の範囲が基準になります。
● 長さ:4.7m以下
● 幅:1.7m以下
● 高さ:2.0m以下
● 総排気量:2,000cc以下
軽自動車を除く小型乗用車を考えるときは、これらをすべて確認します。長さと排気量が小さくても、車幅が1.7mを超えれば小型乗用車の寸法の範囲には収まりません。
なお、小型乗用車には7から始まる分類番号もあります。また、ディーゼル車ではこの排気量の基準が適用されないなど、例外もあります。
出典:国土交通省「ナンバープレートの現状について」、東北運輸局「ナンバープレートについて」、国土交通省「車種別分類」
車幅1,700mmを超えると税金が上がる?
車幅が小型乗用車の基準を超えることと、毎年の自動車税の税額が上がることは、同じ意味ではありません。
東京都主税局の税率表でも、乗用車の「3・5・7ナンバー」は一緒に扱われ、排気量などによって年税額が示されています。
つまり、同じ自家用乗用車で、排気量区分や登録時期、軽減・重課などの条件が同じなら、幅の違いだけで年税額が増えるわけではありません。
車幅1,695mmの車から1,765mmの車へ乗り換える場合も、幅だけで判断せず、車検証の排気量や税率の適用条件を確認しましょう。
出典:東京都主税局「自動車税」
同じ1.5Lなら3ナンバーでも税額が同じ場合がある
例として、次の条件をそろえた自家用乗用車を考えます。
● 総排気量が1L超〜1.5L以下
● 2019年10月1日以後に初回新規登録
● グリーン化特例の軽減・重課や、その他の減免などがない
東京都主税局の税率表では、この条件の年税額は3万500円です。3ナンバーか5ナンバーかで別々の税額にはなっていません。
「3ナンバーだから高い」と先に決めず、候補車に適用される条件で比べることが大切です。
※税額は2026年10月20日に確認した案内に基づきます。個別の適用は管轄の自治体で確認してください。
「3ナンバーだから維持費が安い」とも言えない
毎年の自動車税が同じでも、維持費全体が同じになるわけではありません。
候補車同士では、次の項目も比較しましょう。
● 実際の使い方に応じた燃料費
● 任意保険料
● タイヤなど消耗品の交換費用
● 車検や点検、修理の費用
● 駐車場代
● ローンを使う場合の支払総額
ナンバー区分が同じでも、車両価格、重量、装備、保険の条件などは異なります。
維持費を判断するなら、番号よりも候補車ごとの見積もりを優先してください。
車検代も番号だけでは決まらない
車検時の支払いには、自動車重量税、自賠責保険料、検査や整備などの費用が含まれます。
国土交通省は、自動車重量税について新車新規時の税額はメーカーへ、継続検査時の税額は照会サービスなどで確認するよう案内しています。
ナンバーを見て車検費用の総額まで決めつけず、購入候補の車で見積もりを取ると分かりやすくなります。整備の内容が違う見積もり同士を、合計金額だけで比較しないことも大切です。
本当に確認したいのは駐車場での使いやすさ
税金とは別に、車幅の違いは日常の使い方に関わります。
例えば、全幅1,695mmと1,765mmの差は70mmです。計算上は7cmの違いですが、駐車位置やドアを開ける余裕によって、感じ方は変わります。
購入前には「車庫の枠に入るか」だけでなく、次の点を確認しましょう。
ドアを開けて乗り降りできるか
車を止められても、隣の車や壁との間隔が狭ければ乗り降りしにくくなります。
子どもの乗せ降ろし、荷物の出し入れ、雨の日の傘の扱いなど、普段の動作を想像して確認しましょう。
ミラーを含めた通行幅は足りるか
カタログの全幅だけで、ミラーを広げた状態の幅まで分かったとは考えないようにしましょう。
車庫の入口、門柱、狭い通路などがある場合は、実際の寸法と通り方を販売店に相談してください。
機械式駐車場の条件に合うか
全幅だけでなく、全長、全高、重量などの制限も確認が必要です。
「3ナンバーだから無理」「5ナンバーなら必ず入る」とは判断せず、駐車場の利用条件と候補車の仕様を照らし合わせましょう。
全長約4mでも3ナンバーになることがある
先日日本導入が発表されたグランデ・パンダ・ハイブリッドは、全長4,010mm、全幅1,765mmと案内されています。
長さだけを見ると約4mですが、幅は小型乗用車の基準である1,700mmを超えています。このように、街乗り向けのコンパクトな車でも、寸法によって普通乗用車の区分になります。
「3ナンバー=長くて大きな高級車」というイメージだけでは、今の車選びには合わない場面があります。
出典:Stellantisジャパン「グランデ・パンダ」日本導入発表
買う前に確認したい5つのポイント
候補車が3ナンバーでも5ナンバーでも、次の順番で確認すると判断しやすくなります。
1. 車検証や仕様表で、寸法・排気量を確認する
2. 自宅や勤務先の駐車条件と照らし合わせる
3. 税金と諸費用を含む購入見積もりを取る
4. 任意保険を自分の条件で見積もる
5. 点検や消耗品など、購入後の費用を確認する
乗り換えの場合は、今の車との全幅差を計算し、試乗で感覚の違いを確かめるのも有効です。
必要な室内空間や乗りやすさが得られるかを見ながら、家計に合う車を選びましょう。
よくある質問
3ナンバーは高級車という意味ですか?
高級車を示す区分ではありません。乗用車の大きさや排気量などの基準が関係します。
1.5Lの車でも3ナンバーになりますか?
なります。排気量が2,000cc以下でも、全幅などが小型乗用車の寸法の範囲を超える場合があります。
全幅1,700mmちょうどなら基準内ですか?
幅の条件は1.7m以下なので、幅だけを見れば基準内です。ただし、長さ、高さ、排気量などの条件も満たす必要があります。
3ナンバーになると任意保険も必ず高くなりますか?
番号だけで一律に決まるわけではありません。車の型式、補償内容、運転する人の条件などをそろえ、実際の保険料を確認しましょう。
自動車税と自動車重量税は同じ税金ですか?
別の税金です。この記事で扱う毎年の自動車税と、検査時などに納める自動車重量税を分けて確認してください。
なお、大阪府の2026年度税制改正の案内では、従来の「自動車税種別割」は「自動車税」という名称に変更されています。
まとめ
3ナンバーになっただけで、毎年の自動車税が必ず高くなるわけではありません。税額は排気量や登録時期、軽減・重課などの条件で確認する必要があります。
一方、車幅が広がれば駐車や乗り降りへの影響は確認したいところです。
ナンバーの印象だけで候補から外さず、税金の見積もりと実際の使いやすさを分けて確かめることが、納得できる車選びにつながります。














