
N-VANの室内写真を見て、「運転席と助手席で、ずいぶん形が違うな」と思ったことはありませんか。
その理由を考えるうえで欠かせないのが、助手席を収納して荷室を広げる仕組みです。
荷物を積む人には魅力的ですが、2人で出かける車として選ぶなら、積載スペースだけでなく助手席に座ったときの確認も大切になります。
今回は、ガソリン車のN-VANを中心に、その工夫と購入前のチェックポイントを解説します。
助手席は、人が座る場所であり、荷室を広げる場所でもある
N-VANには、助手席を足元へ収納するダイブダウン機構があります。
Hondaの公式サイトでは、助手席の背もたれを前へ倒し、座面ごと収納する仕組みと説明されています。後席も収納すれば、長い荷物を積むための空間を広げられます。
つまり、助手席には「人が座る」という役割に加えて、「必要なときに収納される」という役割もあるんです。
前席が左右で違って見えるのも、この積載のための仕組みを知ると理解しやすくなります。
運転席は、長時間の運転や乗り降りに配慮している
一方、N-VANの運転席には、仕事で繰り返し乗り降りすることや、長時間運転することへの配慮があります。
Hondaは2018年の発売時資料で、運転席の腰を支える構造や、乗り降り時の身体の動きへの配慮を説明しています。
運転席と助手席は、それぞれの役割を踏まえて見ることが大切です。
ただし、だからといって「助手席は必ず疲れる」「長距離では使えない」と断定することはできません。座り心地は体格や移動時間、好みによっても変わります。
出典:Honda・N-VAN発売時の公式資料(2018年7月12日)
「荷物が積める」と「2人で快適」は、分けて確かめよう
キャンプ道具や趣味の荷物を積みたいとき、広い荷室は魅力ですよね。
でも、荷室を最大限に使った写真が、普段の乗車人数と同じ配置とは限りません。
特に、助手席を収納して生まれるスペースは、助手席に人が座るときには同じように使えません。
「この荷物が積めそう」と思ったら、その写真でどの席が収納されているかも見てみてください。
2人で前席に座って出かけたいなら、その状態で荷物が収まるかを確認することが大切です。乗れる人数だけでなく、どの席を使うのかまで考えると、使い方を具体的に想像できます。
助手席で確認したいのは、この5つ
展示車を見るときは、運転席を確認した後に助手席にも座ってみましょう。
普段そこに座る方と一緒に、次の点を確認するのがおすすめです。
● 足を自然に置けるか。
● 膝や足先と、前方の内装との間に余裕があるか。
● 座面や背もたれの形が身体に合うか。
● 調整できる範囲で、無理のない姿勢を取れるか。
● 乗り降りするときに動きにくくないか。
座った瞬間の印象だけでなく、しばらく普段の姿勢で過ごしてみると分かることもあります。
試乗できるなら、助手席の感想も聞いてみてください。「運転しやすかった」という運転者の感想とは、違う発見があるかもしれません。
助手席側の大きな開口部も、荷物のための工夫
N-VANの特徴は、助手席の収納だけではありません。
助手席側は、前のドアとスライドドアの間に固定されたセンターピラーがない構造です。Hondaは、後ろのテールゲートに加えて、横からも荷物へアクセスできる使い方を紹介しています。
なお、ピラーの機能はドアに内蔵されています。「柱が見えないから補強もない」という意味ではありません。
荷物を積む方向が増えることは、実際の作業を考えると注目したいポイントです。
ただし、自宅の駐車場でも同じようにドアを開けられるかは別。隣の車や壁との間隔、荷物を持って立つ場所まで想像してみましょう。
車中泊を考えるなら、寝る場所だけでなく走行中の席も確認
助手席を収納できると聞くと、車中泊にも使えそうだと考える方もいるでしょう。
その場合は、停車中のレイアウトに加えて、移動するときの状態も考えておきたいところです。
寝具を片付けた後、必要な席を戻せるか。2人分の荷物をどこへ置くか。雨の日でも荷物を車外へ出さずに準備できるか。
こうした動作を順番に想像すると、自分の使い方に合うか判断しやすくなります。
走行中は、収納したシートや荷室を座席代わりに使わず、正規の座席とシートベルトを使用してください。シートの操作や荷物の固定方法は、対象車両の取扱説明書に従いましょう。
中古車では、年式と実車の状態を確認したい
中古のN-VANを選ぶなら、シートの汚れや傷だけでなく、収納・復帰の操作も販売店に確認してもらいましょう。
年式やグレードによる装備差もあるため、写真に写った一台を基準に、すべてのN-VANが同じだとは判断しないことが大切です。
また、電気自動車のN-VAN e:は、ガソリン車のN-VANとは分けて仕様を確認してください。
車名が似ているからこそ、検索で見つけた情報が、検討している車両に合っているかを確かめたいですね。
N-VANは「誰が、どこに座るか」まで考えると選びやすい
N-VANの助手席には、座席として使いながら、必要に応じて荷室を広げる役割があります。
ひとりで大きな荷物を積みたい方と、2人で長く移動したい方では、重視する点が違います。
広い荷室に惹かれたら、次は助手席へ座ってみてください。積みたい荷物と、そこに座る人の両方を思い浮かべると、自分に合う一台か見えてきますよ。
※2026年10月27日確認。Hondaの公式資料をもとにした解説で、試乗・所有体験ではありません。装備や操作方法は、対象車両の年式・グレードに合う公式資料で確認してください。









