不動産を担保にするといくら借りられる?仕組みと計算方法を徹底解説【2025年版】

目次

  1. はじめに
  2. 不動産担保ローンとは?
  3. 借入可能額の決まり方
  4. 不動産評価額とは?3つの算出方法
  5. 借入可能額の目安とシミュレーション
  6. 銀行・ノンバンクごとの違い
  7. 金利と返済シミュレーション
  8. 複数の不動産を担保にできる?
  9. 借入額を増やすためのポイント
  10. 審査基準とその通過のコツ
  11. 借入に向いている不動産とは
  12. 借入額が少なくなるケースと対策
  13. よくある質問と回答
  14. まとめ

1. はじめに

「不動産を担保にしたらいくら借りられるのか?」
これは不動産担保ローンを検討している多くの方が最初に気になる疑問です。

この記事では、不動産の評価額や借入可能額の計算方法、評価が上がる物件の特徴、銀行とノンバンクの違い、実際の借入シミュレーションなどを徹底的に解説していきます。


2. 不動産担保ローンとは?

不動産担保ローンとは、自宅や所有する土地、建物などを担保にして金融機関から融資を受ける仕組みです。

担保提供によって「借入金額が大きい」「金利が低め」「使い道が自由」などの利点があります。


3. 借入可能額の決まり方

借入できる金額は、不動産の「評価額」と「融資掛目(融資率)」で決まります。

  • 評価額:不動産の現在の市場価値
  • 融資掛目(LTV):評価額に対して何%まで融資するか(通常50~80%)

計算式

借入可能額 = 不動産評価額 × 融資掛目(%)


4. 不動産評価額とは?3つの算出方法

① 実勢価格(市場価格)

現在の売買市場での取引相場。最も現実的な評価基準。

② 路線価

国税庁が発表する土地の価格。相続税評価の基準になる。

③ 固定資産税評価額

市区町村が課税のために算出する価格。路線価の7割程度。

金融機関では、実勢価格をベースに、各種調整を行って評価額を決定します。


5. 借入可能額の目安とシミュレーション

物件例1:都内の一戸建て(評価額5,000万円)

  • 融資掛目70%
  • 借入可能額:3,500万円

物件例2:郊外の土地(評価額2,000万円)

  • 融資掛目60%
  • 借入可能額:1,200万円

物件例3:区分マンション(評価額3,000万円)

  • 融資掛目75%
  • 借入可能額:2,250万円

6. 銀行・ノンバンクごとの違い

比較項目銀行系ノンバンク系
融資掛目50〜70%最大80%も
評価方法厳しめ柔軟・実勢価格重視
金利2〜4%3〜7%
審査期間長い(1〜2週間)早い(最短2日)

7. 金利と返済シミュレーション

借入額:3,000万円

金利:3.0%(固定)
返済期間:20年(240回)
返済方法:元利均等返済

月々の返済額:約16万円
総返済額:約3,900万円

繰上返済をすると、利息軽減効果が大きくなります。


8. 複数の不動産を担保にできる?

可能です。「共同担保」として複数物件を差し出すことで、評価額の合算が可能になり、借入限度額を引き上げることができます。


9. 借入額を増やすためのポイント

  • 高評価が出やすい都市部の物件を担保にする
  • 建物の管理状態を良くしておく
  • 他の債務(住宅ローンなど)を減らしておく
  • 複数物件を担保にする
  • 金融機関を比較する

10. 審査基準とその通過のコツ

審査で見られるポイント

  • 不動産の評価額と権利関係
  • 所得・年齢・職業
  • 他社借入状況
  • 信用情報(CICなど)
  • 返済比率(年収に対する返済割合)

通過のための対策

  • 収入証明書類を正確に用意
  • 共有名義なら全員の同意書を取得
  • 事前に信用情報をチェック

11. 借入に向いている不動産とは

  • 都心部や駅近の物件
  • 再販価値が高いエリア
  • 築浅・リフォーム済の建物
  • 需要の高い投資用マンションやビル

12. 借入額が少なくなるケースと対策

よくある原因

  • 地方で流通性が低い
  • 築年数が古い
  • 接道義務違反や法的瑕疵
  • 既に他のローンで抵当権設定済

対策

  • 別の担保を追加
  • 他社での再評価
  • 担保以外の信用力をアピール(収入など)

13. よくある質問と回答

Q1:相続した古い家でも担保になりますか?
→ 評価額によりますが、土地に価値があれば可能です。

Q2:ローン残債がある家でも担保にできますか?
→ 残債より評価額が上回っていれば可能です。

Q3:自己資金がないけど借りられますか?
→ 不動産の価値次第で融資可能。ただし金利は高めになる場合も。

Q4:借入額に税金はかかりますか?
→ 借入そのものには課税されませんが、登記に伴う登録免許税などが発生します。


14. まとめ

不動産を担保にすると、**評価額の50〜80%**程度が借入可能額の目安になります。
ただし、評価の基準や融資掛目、借入先によって大きく変わるため、正確な見積もりには「事前審査」や「不動産評価」を受けることが重要です。

借入額を少しでも多くしたい場合は、「評価されやすい物件を選ぶ」「金融機関を複数比較する」などの対策が効果的です。

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