EV車のメリット・デメリット【補助金情報あり】

はじめに

近年、日本でも電気自動車(EV)の普及が進みつつあります。ガソリン価格の高騰や環境問題への意識の高まりを背景に、トヨタ、日産、ホンダ、さらには海外勢のテスラやBYDなど、数多くのメーカーがEVを投入。
街中で充電している姿を見かけることも増えました。

ただし、EVは「新しい技術」ゆえに情報も錯綜しており、「メリットばかり強調されているのでは?」「実際のデメリットも知りたい」と考える人も多いはず。

本記事では、EV車のメリットとデメリットを徹底比較し、さらに2025年最新の補助金制度まで詳しく解説します。これを読めば、購入前に押さえるべきポイントがすべて分かります。


EV車のメリット

1. 燃料代が安い

ガソリン車と比べると、EVのランニングコストは圧倒的に安いです。

車種燃費/電費1kmあたりのコスト(目安)
ガソリン車(燃費15km/L・ガソリン170円/L)15km/L約11.3円
ハイブリッド車(燃費25km/L・同条件)25km/L約6.8円
EV(電費6km/kWh・電気30円/kWh)6km/kWh約5.0円
EV(自宅太陽光発電で充電)-ほぼ0円

特に 自宅充電+夜間電力プラン を利用すれば、月1万円以上の燃料代節約も十分可能です。


2. メンテナンスコストが低い

EVは「エンジンを持たない車」。
そのため以下のような整備が不要になります。

  • エンジンオイル交換
  • オイルフィルター交換
  • マフラー交換
  • タイミングベルト交換

さらに回生ブレーキの効果で、ブレーキパッドの消耗も少なく、10万km無交換という事例も。
長期的には ガソリン車の半分以下の維持費 に収まるケースがあります。


3. 走行性能が高い

EVはモーターの特性上、ゼロ発進からフルパワーを発揮可能。
テスラ・モデル3や日産アリアなどは、スポーツカー顔負けの加速性能を誇ります。

  • 0→100km/h加速:3〜5秒台(ガソリン車の高級セダン並み)
  • 低重心設計によるコーナリング安定性

日常の街乗りでも「アクセルを踏んだ瞬間にスッと走り出す快感」が味わえます。


4. 静粛性と快適性

EVはモーター音が小さく、エンジン振動もゼロ。
そのため車内は非常に静かで、長距離ドライブでも疲労感が少ないのが特徴です。

静かすぎるゆえに歩行者に気づかれにくい欠点もあり、最近のEVには「接近音発生装置」が搭載されています。


5. 環境性能

EVは走行中にCO₂を排出しません。
日本政府は「2035年までに新車販売を電動車100%」という目標を掲げており、EV普及は国策でもあります。

  • 脱炭素社会への貢献
  • 都市部の大気汚染改善
  • 再生可能エネルギーとの相性◎

EV車のデメリット

1. 航続距離の不安

EV最大の弱点は「1回の充電で走れる距離」です。

車種航続距離(WLTC)
日産リーフ e+約450km
トヨタ bZ4X約540km
テスラ モデル3 ロングレンジ約600km
ガソリン車(満タン50L・燃費15km/L)約750km

ガソリン車と比べるとやはり短く、特に 冬季やエアコン使用時は20〜30%航続距離が低下 する点に注意が必要です。


2. 充電インフラの不足

  • 都市部:商業施設やマンションに急速充電器が増加中
  • 地方:まだ数が少なく、ドライブ中に充電スポットが見つからないケースあり

さらに「充電待ち」の問題もあり、人気の観光地やサービスエリアでは数十分待たされることもあります。


3. 充電時間の長さ

  • 普通充電(200Vコンセント):約8時間
  • 急速充電(50kW級):30〜40分で80%充電

ガソリン車の「5分で満タン」には及ばず、長距離移動では「充電休憩」を計画に組み込む必要があります。


4. 車両価格が高い

EVは「バッテリーコスト」が車両価格を押し上げています。

車種価格帯
日産リーフ約400〜500万円
トヨタ bZ4X約600万円〜
テスラ モデル3約600〜700万円
ガソリン車(同クラスSUV)約250〜350万円

補助金を活用してもなお、ガソリン車より高額になる場合が多いです。


5. バッテリー劣化

EVの「心臓部」であるリチウムイオン電池は、使い方次第で劣化します。

  • 急速充電を多用すると劣化が早まる
  • 8〜10年で容量70〜80%に低下するケースも

交換費用は数十万円〜100万円超になることもあり、中古車購入時のリスク要因です。


EV購入を後押しする「補助金」

国の補助金(CEV補助金)

  • 名称:クリーンエネルギー自動車導入促進補助金
  • 補助額:最大65万円
  • 申請方法:販売店が代行するケースが多い

自治体の補助金(例)

自治体上乗せ補助額
東京都最大60万円
神奈川県最大30万円
大阪府最大20万円
名古屋市最大30万円

充電設備の補助

  • 自宅V2H設置:最大75万円(条件付き)
  • 200Vコンセント設置:数万円の補助

補助金をフル活用すれば 実質100万円以上安く購入できるケース もあります。


EVを選ぶ際のポイント

  1. 航続距離の確認
     通勤・買い物メインなら300km前後で十分。旅行好きなら500km以上を目安に。
  2. 充電環境
     自宅充電が可能かどうかで利便性が大きく変わります。
  3. 補助金の有無
     国+自治体の組み合わせを必ずチェック。

EVの未来展望

  • 2028年頃:全固体電池EVの実用化 → 航続距離700〜1,000kmへ
  • 2030年:急速充電10分以下の実現が視野に
  • 中古EV市場の拡大により、庶民的な選択肢が増える

EVおすすめ車種ランキング【2025年版】

EV購入を検討する方のために、日本国内で人気・評価の高い車種ランキングをまとめました。
航続距離、価格、充電環境の使いやすさを総合的に評価しています。

ランク車種航続距離(WLTC)価格帯特徴
1位テスラ モデル3 ロングレンジ約600km600〜700万円圧倒的な航続距離と加速性能。OTAアップデートで常に最新性能。
2位日産 アリア約470km540〜650万円国産SUV型EVの代表格。広い室内とデザイン性で人気。
3位日産 リーフ e+約450km400〜500万円日本で最も実績のあるEV。補助金対象で実質価格も抑えやすい。
4位トヨタ bZ4X約540km600万円〜トヨタ初の本格EV。安全装備や走行安定性に強み。
5位ホンダ e約280km450万円前後デザイン性に優れ、街乗りに最適。コンパクトカー派におすすめ。

👉 ポイント:

  • 長距離ドライブ重視 → テスラ モデル3
  • 国産SUV志向 → 日産アリア or トヨタ bZ4X
  • コスパ重視 → 日産リーフ
  • 街乗り中心 → ホンダ e

EV補助金申請の流れ【図解風解説】

EV購入を検討する際に外せないのが CEV補助金+自治体補助金
ここでは申請の流れを「5ステップ」でわかりやすく解説します。

ステップ1:車種選び

  • 補助金対象車種かどうかを確認
  • 対象外モデル(並行輸入車など)は注意

ステップ2:販売店で見積もり

  • 補助金込みの「実質価格」を算出
  • 充電設備設置も同時に検討

ステップ3:補助金申請書類の準備

  • 必要書類:購入契約書・車検証コピー・本人確認書類など
  • 多くの場合、販売店が代行

ステップ4:申請・交付決定

  • 国(CEV補助金):環境共創イニシアチブ(SII)が窓口
  • 自治体:各地方自治体の環境課や交通課

ステップ5:補助金の振込

  • 申請から数か月後に口座へ入金
  • 注意:申請後一定期間は「使用義務」がある(途中売却不可)

👉 まとめると…
「購入契約 → 書類提出 → 数か月後に補助金受取」 の流れ。
複雑に見えますが、実際は販売店がサポートしてくれるので安心です。


EVユーザーのリアルな声【口コミまとめ】

メリット体験談

  • 「通勤で毎月ガソリン代が2万円以上かかっていたのが、EVに変えてから5千円以下になった!」(40代・男性)
  • 「静かで運転が疲れにくい。子供もぐっすり寝てくれるようになった」(30代・女性)

デメリット体験談

  • 「旅行中に充電スポットが見つからず、かなり焦った」(50代・男性)
  • 「冬場に暖房を使うと航続距離がガクッと落ちるのが気になる」(30代・女性)

EVとガソリン車・ハイブリッド車の比較表

項目ガソリン車ハイブリッド車EV
車両価格◎ 安い○ 普通△ 高い
燃料代△ 高い○ 中程度◎ 安い
航続距離◎ 長い◎ 長い△ 短め
充電/給油時間◎ 5分◎ 5分△ 30分〜数時間
メンテナンス△ 多い○ 普通◎ 少ない
環境性能△ CO₂排出○ 低排出◎ ゼロ排出

👉 結論:

  • 「ランニングコスト・環境性能重視」ならEV
  • 「価格とバランス重視」ならハイブリッド
  • 「航続距離重視」ならガソリン車

まとめ

EVは「燃料代の安さ」「静粛性」「環境性能」という大きなメリットがある一方で、「航続距離」「充電環境」「価格」という課題もあります。

しかし、補助金を活用すれば数十万〜100万円単位でお得に購入可能
さらに今後の技術進化(全固体電池・充電インフラ拡大)を考えれば、EVはますます魅力的な選択肢になるでしょう。

👉 EVがおすすめな人

  • 毎日の走行距離が短めで、自宅充電環境がある人
  • 環境意識が高く、燃料代を節約したい人
  • 長期的に維持費を抑えたい人
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