

最初に結論:車検代はまだ下がる。しかも安全性も落とさずに
車検って「ディーラーに全部お任せ=安心だけど高い」「ユーザー車検=安いけど不安」と思われがちですが、正しく使い分ければ5万円以上の節約はふつうに狙えます。
ポイントはこの3つです↓
- 「車検基本料」と「部品交換・整備費」を分けて考える
 - その場で全部OKしない(特にディーラー)
 - 事前整備と複数見積もりで“高いところに丸投げしない”
 
この記事では、
- 車検費用の内訳
 - どこを削れるのか
 - やっていい節約・やばい節約
 - 安くて評判がいい依頼先
 
まで具体的に解説します。
目次
- そもそも車検っていくらかかる?相場を知るところから
 - 車検費用の内訳(どこが固定でどこが交渉できる?)
 - 5万円安くする具体テク7選
 - 逆に「やっちゃダメ」な節約
 - 安い&安心のおすすめ業者ランキング
 - ディーラーがまだ必要なケース
 - まとめ:あなたはどのパターン?
 
1. そもそも車検っていくら?相場を知らないと“カモ”になる

まず、ざっくりの総額イメージです。※普通車クラスの目安、法定費用込み
- ディーラー車検:10万〜15万円以上
 - ガソリンスタンド系・車検専門店:7万〜11万円
 - ユーザー車検(自分で陸運局に持ち込み):5万〜7万円程度
 - 軽自動車はここから▲1〜2万円くらい
 
この差、最大で10万円以上あります。
つまり「どこで受けるか」を変えるだけで、すでに5万円は見えてくる世界なんです。
「え?じゃあ安いとこでいいじゃん」と思った方。ちょっと待って。
ここからが重要で、車検は“何にお金を払っているか”を分解しないと損します。
2. 車検費用の内訳:固定費と、削れる費用
車検の請求書は大きく4ブロックで構成されています。
(1) 法定費用(ここは削れない)
- 自賠責保険料
 - 重量税
 - 印紙代(検査手数料)
 
これは国に払うような部分なので、どの業者でもほぼ同額。
「ここを安くします!」って広告してくるところは信用しなくていいです。そもそも安くならないエリアなので。
(2) 基本点検/車検代行・手数料(ここが差額の源)
- 24ヶ月点検(法定点検)
 - 完成検査
 - 代行手数料
 - 事務手数料
 
ここが業者によってめちゃくちゃ違う。
ディーラーだと2〜4万円台になることもあるのに対して、車検専門店やガソリンスタンド系は1万円台〜2万円台になることが多い。
→ つまり、同じ「車検に通す」という行為でも、請負う人によって工賃が変わる。
(3) 部品代・交換作業費(ここが“盛られる”ゾーン)
- ブレーキパッド
 - エンジンオイル・エレメント
 - バッテリー
 - ワイパーゴム
 - ベルト類 etc...
 
ここは「今すぐ必要?」がよくあいまいになるゾーンです。
ディーラーは“車を新品に近づけるメンテナンス”まで提案します。
車検専門店は“車検に通すために必要な最低限”が中心です。
ここで大きく差がつきます。
(4) 消耗品のおすすめセット(実は保険みたいなもの)
よく見かける「安心パック」「長距離ドライブ安心セット」など。
ワイパー・オイル・室内清掃などがまとめられてますが、これはほぼオプション。外してOKなことも多い。
3. 車検費用を5万円安くする7つの具体テク
いきます。これ全部やるとマジで変わります。

テク①:まず“2社以上”で見積もりを取る(ディーラー見積りは比較の教科書)
ディーラー見積もりは高いと言われますが、実はあなたにとって**「この車のベストな健康診断書」**になるんです。
これを手に持って、他社(車検専門店やガソリンスタンド車検)に見せながらこう言います:
- 「この内容で、どこまで下げられますか?」
 - 「この交換、本当に必要ですか?」
 
すると不要な交換が一気に削られて、代行料も安い業者に寄せられます。
この1手で1〜3万円レベルの圧縮は普通にあります。
✔ ポイント
ディーラーの人に「他社と比較します」と正直に言ってOK。営業さんは慣れてます。
テク②:車検当日に“その場での即決”をしない
よくあるのがこれ。
「もうブレーキパッド減ってるんで交換しちゃいましょうか?ついでにバッテリーも弱いので…今やれば工賃ちょっと安くしておきますよ」
これ、ほぼ心理戦です。
ブレーキパッド残量が2〜3mmなら確かに危険レベルなのでやるべきですが、5mm残ってるのに「そろそろ交換ですね〜」と言われて5,000〜15,000円払うのは無駄。
コツは質問を固定化しておくこと:
- 「今交換しないと車検に通らないですか?」
 - 「あと何kmぐらい持ちますか?」
 - 「今日は交換しないで、後日別の店で交換しても問題ないですか?」
 
この3つを聞くだけで、2万円くらい飛びそうになっていた部品代が止まります。
テク③:タイヤ・バッテリー・ワイパーは【持ち込み交換】を使う
ディーラーでタイヤ4本交換すると10万円コースになることもありますが、ネットや量販店で買えば型落ち・準国産ブランドなどで半額近くになることも珍しくありません。
流れはこうです:
- 事前に安いタイヤやバッテリーをネットや量販店で買う
 - 車検とは別日に、近所の整備工場やオートバックス系で交換しておく
 - 「もう交換済みです」という状態で車検に入れる
 
これだけでタイヤとバッテリー関連で3〜5万円ぐらい動きます。
ワイパーに至っては1本1,000円台で自分で付け替え可能。
車検の見積もりで「ワイパー3,000円×2+工賃」とか入ってたら、そこは確実に削れるゾーンです。
テク④:エンジンオイルは“車検前に”やっとくと安い
車検見積もりで「エンジンオイル+フィルター交換」が5,000〜8,000円で乗ってくることありますが、これはガソリンスタンドのクーポンや量販店の会員価格で2,000円台も珍しくないメニュー。
つまり、オイル交換だけ別で済ませておけば、その分が丸ごと請求から消えます。
「オイルはもう交換済みです」って伝えればOK。
テク⑤:洗車・車内清掃でお金取らせない
「車検後ピカピカにしてお返しします」という名目で、室内清掃・下回り洗浄・ボディコートなどのセット料金が数千円〜1万円つくことがあります。
これは完全に好みの世界。
車の価値や安全性にはほぼ関係ないので、節約優先なら遠慮なく外して大丈夫。
テク⑥:ハイグレード部品を国産の“ノーマル品”に戻す
ディーラーは純正部品推しです。純正はもちろん安心なんだけど、ブレーキパッドひとつとっても、社外の優良品(国内メーカー製の互換パーツ)で十分な場合が多い。
「純正じゃないとダメですか?」
「車検には通る部品ですよね?」
と聞くと、代替案が出て部品代が数千〜数万円浮くことがあります。
テク⑦:次の2年で売る予定の人は“とにかく通すだけ”戦略にする
これ、大きいです。
もし「あと1〜2年で車を買い替える予定」なら、
- 足まわりを新品同等にする
 - ホース類を全部リフレッシュする
 - 細かい滲みを全部止める
…みたいな“延命整備”は基本不要です。 
やるべきは「車検に通らない箇所」だけに絞ること。
この発想に切り替えるだけで、5万円というより10万円単位で下がることもあります。
4. 逆に「それやると後悔する」危険な節約
安くするのは大事ですが、これはケチらないでください、のリストです。

危険①:ブレーキ系
ブレーキパッドが限界、ブレーキフルードが明らかに濁ってるのに放置はアウト。
止まれない車=事故=相手にも自分にも人生レベルのダメージ。ここはケチらない。
危険②:タイヤひび割れ・溝なし
「車検は通るけど正直ヤバい」というグレー帯のタイヤはあります。
通る=安全、ではない。特に雨の日の制動距離が伸びるので高速走る人は替えてください。
危険③:オイル漏れの放置
軽いにじみ(“汗にじみ”レベル)は様子見でもいいことが多いですが、明らかな漏れは火災リスク・エンジン焼き付きリスクに直結します。
ここ削ると本当に後で高くつくので、むしろ早く直したほうが安いこともある。
5. 車検どこで受ける?おすすめ業者タイプランキング
ここでは「安く済ませたい」「必要なところはちゃんと見てほしい」を前提にランキングします。
※個別店舗名ではなく“業態”で比較するので全国どこでも使えます。
1位:車検専門チェーン(例:○○車検、△△車検センター系)
- 強み
- 車検の回転数が多い=手順が確立していて早い
 - 代行手数料や基本料が安い
 - 「通すために必要なものだけ」スタンスが明確なことが多い
 
 - 向いてる人
- とにかく総額を下げたい人
 - 日常的なメンテは別の店でできる人
 
 
→ 一番バランスがいい。まずここで見積もりとって、ディーラーと比較してください。
2位:ガソリンスタンド(自社整備工場付きタイプ)
- 強み
- オイル・ワイパーなど消耗品が安い
 - 平日夜や土日対応など柔軟
 - 割引キャンペーンが多い
 
 - 注意
- 工場を持たず途中で別の提携工場に丸投げしてるスタンドもあるので、「自社ピットで整備までできますか?」は確認必須
 
 - 向いてる人
- 車にそこまでこだわりない人
 - 平日ディーラーに行けない人
 
 
3位:整備工場・地元の町工場
- 強み
- 融通が効く。「この部品は中古でもいい?」など人間的な相談がしやすい
 - 余計な過剰整備を押し売りされにくい
 
 - 注意
- 工場によって腕や考え方の差がすごく大きい
 
 - 向いてる人
- 長く同じ車に乗る予定で、信頼できる整備士を「かかりつけ医」にしたい人
 - 輸入車・古い車など“クセがある”車
 
 
4位:ディーラー(正規ディーラー)
- 強み
- 純正部品・純正ノウハウ・リコール/保証との整合性まで見てくれる
 - 安心感、ブランド
 
 - 弱み
- “新品に近い状態に戻す”提案をされるので高くなる
 
 - 向いてる人
- 新車保証がまだ残っている
 - ハイブリッドや先進安全装備など電子制御系が多いクルマ
 - 「何かあったらメーカーに文句言いたい」タイプのリスク管理派
 
 
ディーラーは「安心料」を払っているイメージです。逆にいえば、安心料がいらない人はディーラーじゃなくていい。
番外:ユーザー車検(自分で陸運局に持っていく)
- 魅力
- 最安
 
 - リスク
- 不合格だったときの手戻り、平日日中しか動けない、最低限の整備判断を自分でやる必要がある
 
 - これが向く人
- 自分である程度整備できる
 - 車検ラインの手続きにビビらないタイプ
 - 「この車あと1年で手放す」など、最低限で通せればOKな状況
 
 
“とにかくコストだけ”の戦法です。逆にいえば初心者にいきなりはあまりおすすめしません。
6. 「いや、うちはディーラー一択なんです」という人へ

ディーラーにお願いしたい理由がある人もいますよね。わかります。
その場合でも、5万円まではいかなくても2〜3万円は落とせます。
やることはシンプルで、この2つ。
- 「今回は車検に通るために絶対必要なものだけで見積もり作ってください」
→ “安心パック”や“おすすめ交換”の束を外させる - 「交換は最低限にして、消耗品は後日また相談させてください」
→ ブレーキ/タイヤなど安全直結以外は一旦キープ 
これでディーラー見積もりがスッと落ちることは普通にあります。
“フルコース”ではなく“ミニマムコース”を指定する、という発想です。
7. まとめ:あなたはどのパターン?
あなたの状況に合わせて、今すぐやるべきことをチェック式でまとめます👇
A. 「とにかく安くしたい」派
- ① ディーラーで見積もりとって内容を把握
 - ② 車検専門店でも見積もり → 両者を比較
 - ③ 「車検に通らない箇所だけでOKです」と宣言
 - ④ タイヤ/バッテリー/ワイパーは事前に別で安く交換しておく
→ 5万円圧縮ルート 
B. 「まだ2年以上はこの車に乗りたい」派
- ブレーキ・オイル漏れ・タイヤはケチらない
 - でも洗車パックや“安心セット”は外す
 - 地元工場 or 車検専門店で長くフォローしてもらう
 
C. 「次の車にもう乗り換えるつもり」派
- “延命整備”はしない
 - 「通るだけでいいです」とはっきり言う
 - そのまま早めに売却を意識(状態が悪化する前に売ったほうが高い)
 
最後に一番大事なこと
「車検は高い」を“しょうがない”で終わらせた瞬間に損します。
実は、車検は“どこにお願いするか”と“どこまで整備するか”の2本柱で値段が決まるシンプルなサービス。
- 見積もりは必ず2社以上
 - 「車検に通すために必要な部分だけ」を明確にする
 - 消耗品の抱き合わせ提案にはその場でYESしない
 
この3つだけで、あなたの車検代はまだ下がります。
5万円は、削れるお金です。安心はそのままで。
							
											
                    
                    
                    
                    

                        
                        
                        
                        
                        
                        
                        
                        









