
キャッシングの甘い罠
クレジットカードを持っていると、ショッピングだけでなく「キャッシング」という機能も付いていることが多いですよね。
ATMで簡単に現金を引き出せるその仕組みは、急な出費に対応できる“便利なサービス”のように感じるかもしれません。
しかし実際には、キャッシングは使わない方が良い借金の代表格です。
金利が高く、返済が長引けば利息が膨れ上がり、最悪の場合は借金地獄に陥ってしまうことも…。
本記事では「なぜキャッシングを使うべきでないのか」を徹底解説します。
さらに、代わりに選ぶべき方法や生活改善のポイントも紹介するので、ぜひ最後まで読み進めてください。

クレジットカードのキャッシングとは?
ショッピング枠とキャッシング枠の違い
クレジットカードには大きく分けて2つの枠があります。
- ショッピング枠:商品やサービスを後払いで購入できる枠。分割払いやリボ払いも可能。
- キャッシング枠:現金を直接借りられる枠。ATMからすぐに引き出せる。
つまりショッピング枠は「物を買うための後払い」ですが、キャッシング枠は「現金を借りる借金」となります。
なぜ簡単に現金が手に入るのか
キャッシングはクレジットカードに付帯しているため、追加の審査なしで利用できるケースがほとんどです。だからこそ「今月ピンチだからちょっとだけ…」という軽い気持ちで使いやすいのです。
しかし、そこに大きな落とし穴が潜んでいます。
キャッシングを使うべきでない5つの理由
① 金利が高すぎる(消費者金融並み)
キャッシングの金利はおおよそ年15〜18%。銀行ローンの金利が1〜4%程度であることを考えると、非常に高い水準です。
例えば10万円をキャッシングし、1年間返済できなければ利息だけで1万5,000円〜1万8,000円が加算されます。
「ちょっと借りるだけだから大丈夫」と思っても、延びれば延びるほど返済総額は膨れ上がるのです。
② 借金体質を悪化させやすい
キャッシングはATMで手軽に現金が引き出せるため、「少しだけ」と気軽に繰り返してしまう危険があります。
・気付いたら数十万円の借金に膨れ上がっていた
・毎月返済しても利息分ばかりで元金が減らない
こうした状況は珍しくありません。一度キャッシングに頼ってしまうと、借金癖がつき、抜け出すのが難しくなります。
③ クレジットスコア・信用情報に悪影響
キャッシングの利用は信用情報機関に記録されます。
頻繁に借入をしていると「この人はお金に困っている」と判断され、住宅ローンや自動車ローンの審査で不利になる可能性があるのです。
「たった数万円だから…」という軽い気持ちでも、将来的には大きなマイナスとなります。
④ リボ払いとの併用で借金が雪だるま化
キャッシングをリボ払いで返済すると、毎月の負担は軽く見えても利息がどんどん積み上がります。
「借金の上に借金」をしてしまい、返済が終わらない状態に陥る人も多いのです。
リボ払いとキャッシングの組み合わせは、借金地獄への最短ルートだと覚えておきましょう。
⑤ 緊急時以外はメリットがほぼない
キャッシングは「今すぐお金が必要」という緊急時以外に使うメリットがほぼありません。
旅行や趣味、娯楽に使ってしまえば、ただの高金利ローンに過ぎません。
計画的に利用するならまだしも、普段の生活費に充ててしまうのは極めて危険です。
実際にキャッシングを使ってしまった人の失敗談
利息で元金が減らないケース
毎月返済しているのに、なかなか元金が減らない…。
これは典型的な失敗例です。利息ばかり払う状況が続き、心理的にも大きなストレスを抱えます。
複数社借入で生活が圧迫されるケース
「カードAで借りたお金を、カードBのキャッシングで返す」という自転車操業に陥る人もいます。
結果的に複数社から借金を抱え、生活費の大半が返済に消える悪循環となります。
キャッシングを使う代わりの選択肢
① 消費者金融のカードローン
プロミスやアコムなどの消費者金融は金利は高めですが、キャッシングより返済プランが柔軟で、無利息サービスを用意している会社もあります。
② 銀行カードローンやフリーローン
銀行のローンは金利が低く、総量規制の対象外です。まとまったお金を借りる場合はこちらの方が有利です。
③ 親族・知人への一時的な借入
心理的なハードルは高いですが、利息が不要で返済の自由度も高いのがメリット。
ただし信頼関係を壊さないよう注意が必要です。
④ ショッピング枠現金化は絶対NG
「クレカのショッピング枠を現金化する業者」が存在しますが、これは違法行為に近く、トラブルの温床。絶対に手を出さないでください。
どうしてもキャッシングを使ってしまった場合の対処法
繰り上げ返済で利息を最小化
キャッシングを利用してしまったら、とにかく早めに返すことが最優先。
繰り上げ返済をすることで利息を大幅に減らせます。
おまとめローンで一本化
複数の借金を抱えている場合は「おまとめローン」を利用して返済先を一本化すると、管理が楽になり金利も下がる可能性があります。
任意整理という最終手段
どうしても返済が難しい場合は、弁護士や司法書士に相談して任意整理を検討するのも方法のひとつです。
キャッシングに頼らないための生活改善術
家計管理アプリの活用
マネーフォワードやZaimといった家計簿アプリを使えば、収支を可視化でき、無駄な支出を削減できます。
副業やスキルアップで収入増
ブログや動画投稿、クラウドワークスなど在宅でできる副業を取り入れることで、キャッシングに頼らない生活基盤を作れます。
クレカのポイントを活用する
キャッシングではなく、ショッピング枠を計画的に使い、ポイントやマイルを貯めて生活費の一部を節約するのもおすすめです。
まとめ:キャッシングは“最終手段”にすべき理由
キャッシングは「すぐに現金が手に入る」便利なサービスに見えますが、実態は高金利でリスクだらけ。
- 金利が高い
- 借金体質を悪化させる
- 信用情報に悪影響
- リボ払いと組み合わせて地獄化
- 緊急時以外はメリットなし
これらの理由から、キャッシングは極力使わない方が良いと言えます。
もしどうしても利用する場合は「早めに返済する」「代替手段を検討する」ことを忘れずに。
キャッシングに頼らなくても良い生活基盤を作ることこそ、長期的に安心して暮らすための最善策です。