
フェアレディZを横から見たとき、ドアの後ろにある小さな窓に目が留まったことはありませんか。
スポーツカーらしい形をしているけれど、なぜこの形なのか。実は、そこにも歴代Zとのつながりがあります。
速さや馬力を知らなくても、デザインの背景が分かると車を見るのが楽しくなります。今回はRZ34型フェアレディZの、ちょっと誰かに話したくなるポイントを紹介します。
小さな三角窓は、初代Zへのオマージュ
ドアの後ろにある窓は、リヤクォーターウインドウと呼ばれる部分です。
日産の公式解説によると、RZ34型の特徴的な三角形のガラスは、初代Zから着想を得ています。
「なんとなく昔のZに似ている」と感じるのは、単なる気のせいではなかったわけですね。
もちろん、窓の形だけで車全体の印象が決まるわけではありません。それでも、横から見た写真でこの部分を意識すると、歴代モデルとの共通点を探す楽しみが生まれます。
長いボンネットと短い後ろ姿にも、Zらしさがある
窓から少し視線を広げて、車全体を見てみましょう。
フロント部分が長く、後ろがコンパクトにまとまって見える。こうしたプロポーションは「ロングノーズ・ショートデッキ」と呼ばれます。
日産の国内公式カタログでも、初代S30型をはじめとする歴代フェアレディZへのオマージュを込めたシルエットと説明されています。
見比べるなら、斜め前の写真だけでなく、真横からの写真もおすすめです。
ヘッドライトやバンパーに目を奪われがちですが、横から見ると、ボンネット、キャビン、後ろのボディーの関係がつかみやすくなります。
ライトを見ると、別の世代のZも見えてくる
面白いのは、初代だけを再現したデザインではないことです。
RZ34型の発表時資料では、ヘッドライトにある2つの半円状の光は、1970年代の240ZGから着想を得たと説明されています。
一方、後ろのコンビネーションランプには、Z32型300ZXを思わせるデザインが取り入れられています。
前と横には初期のZを感じさせる要素があり、後ろには別の時代のZを感じさせる要素がある。そう考えると、車を一周して見るのが少し楽しくなりませんか。
ただし、これはRZ34型の発表時に示されたデザインの背景です。年式や仕様による細部の違いは、購入候補の実車やカタログで確認してください。
出典:日産「2023 Nissan Z Press Kit」
「昔に戻した車」だけでは説明しきれない
歴代モデルの要素があると聞くと、昔のデザインをそのまま復刻した車を想像するかもしれません。
でも、三角窓、ボディーの比率、前後のライトを別々に見ていくと、複数の世代を一台にまとめていることが分かります。
ここからはデザインの楽しみ方としての話ですが、好きな世代によって、最初に気になる場所も変わりそうです。
初代が好きな人は横姿に、Z32型が好きな人は後ろ姿に目が向くかもしれません。同じ車なのに、人によって懐かしく感じる場所が違う。そこが面白いところですね。
中古車の写真を見るときにも楽しめる
すぐに買う予定がなくても、歴代Zの写真を並べてみるだけで楽しめます。
見る順番は、次の3つが分かりやすいでしょう。
● 真横から見て、ドア後方の窓とボディーの比率を比べる
● 正面から見て、ヘッドライトの形を比べる
● 後ろから見て、テールランプの配置を比べる
中古車を探す場合は、社外パーツやカスタムによって見た目が変わっている車もあります。純正のデザインを知りたいときは、先にその年式の公式資料を見ておくと比較しやすくなります。
そして購入を考える段階では、見た目への好みと、車両の状態を分けて確認することも大切です。
整備記録や修復歴、保証内容まで見てこそ、自分に合う一台を選びやすくなります。
次にZを見かけたら、小さな窓に注目してみよう
フェアレディZの魅力は、スペック表だけでは語りきれません。
普段は見過ごしてしまいそうな小さな三角窓にも、初代からのつながりがあります。前後のライトまで見ていくと、一台の中に歴代Zの面影が見えてきます。
次に写真や実車を見る機会があったら、まずはドアの後ろの窓に注目してみてください。いつもと少し違うZの姿が見えてくるかもしれません。
※本記事はメーカーの公開資料をもとにしたデザイン解説です。試乗レビューではありません。情報確認日:2026年11月3日。









